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神速の世界の住人達。世界最高峰の剣道家の試合が異次元すぎる!

2017.12.31 歴史・戦国

どうも、NPO法人ゼロワン大阪代表の池嶋です。

 

私は小学校の頃に剣道を始め、高校では剣の道にどっぷり打ち込み、実は三段を持っております。

(今はぽっちゃりボディにつきあまり信じてもらえませんが・・・)

 

剣道経験者だと言うと、よくチャンバラも強いと思われがちですが、剣道では基本的に正面にいる人間しか襲ってきません。

つまり、視野は狭くてOKなわけで、実はそんなにチャンバラ強いってわけではないんですね。笑

 

 

で、ここからが本題。

 剣道って知ってますか!?

先日チャンバラの打ち上げで、昔やってたスポーツの話題から剣道の話になり、上のようなことをいつも通りに話していたわけなんですが、その日は珍しくそこで剣道の話題が終わらず、だらだらと続きました。

 

するとまぁそれが残念な内容でして、、、

 

「もう防具が重いし、ひたすらしんどい。体育めっちゃ嫌やった。」

「てか、剣道とか背高くないと勝てへんやろ、届かんやん!」

「なんかルール簡単なわりに、何が一本なのか全然わからんよな!」

「ほんま、剣道は臭いだけw」

「正直、剣道やってる人って棒なかったら何もできへんのじゃないん?」

「剣道とか体育でやった以外でで全く人生で関ることないスポーツよなー」

 

などなど。

 

 

もちろん4人目の発言者には、押し入れで眠っている私の防具セットに3日漬けた年賀状を出してやった次第なんですが、私がショックだったのは6人目の発言と、その後の会話。

 

「確かに!そもそも全国大会とかあるん?」

「てか、剣道ってやっぱ日本が強いの?」

「え、オリンピック競技なってなかったっけ?」

 

などなど。

 

 

え、待って待って。

普通に剣道のこと知らなすぎじゃない?(;゚д゚)

 

 

いや、わかりますよ。

そりゃオリンピック競技にもなってないマイナースポーツですし。

 

飲み会とかで経験者的なこと言ったらレアキャラすぎて特に深堀りもしてこないのに「剣道すごーい!!」とかハシャぐ人いるし。

かと思えば、めっちゃ年配の上司が「わしも・・・」とか言って謎の呼び出しくらうし。

 

体育祭とか球技大会とか、男女の青春フォー!!みたいなイベントに役立ったことマジでないし。

部活終わりに家帰ったら愛犬以外の家族には汚物のような目で見られるし。

 

一般的な剣道のイメージ 

要は、それらの発言から察するに、世間の剣道に対するイメージは

 

・基本的にポジティブな印象(カッコいい、子供にやらせたい)はない。

(基本的に連想ワードは「臭い」「暑い」そして「臭い」)

・有名選手を誰も一人も知らない。

(本っっっっ当に一人も出てこなかった。悲)

・世界トップクラスの剣道家の試合をみんな見たことがない。

(日本は世界一を何度も獲っている強豪国です。)

 

 

 

あかん。これはあかん(´◉◞◟◉)

 

 

いくらオリンピック種目になっていない、マイナーな競技とはいえ、

一般人が剣道に対してこんなに興味なかったなんて思ってなかった。。。

 

 

いや、だって男の子って剣みんな好きやん!

 

全国大会とかニュースで毎年やってるやん!!

 

情●大陸とか剣道家も取り上げられてるやん!!

 

 

 

とは言え、現状を嘆いているだけでは事実は変わらない。

誰かが伝えなければ、現時点では伝わっていないのだ。

 

日本が世界に誇る剣道の名選手たち

 

剣道はカッコいい。

剣道は美しい。

 

それをたくさんの人に知ってもらうすべく、今回は私は独断と偏見で「日本が世界に誇る名選手たち」を紹介したいと思います。

 

 

え?そもそもルールわからない?

 

うるせぇ(゚д゚)

 

 

マイナースポーツにありがち!

興味持ってもらうために「まずは基本ルールから~」とか言ってるから、みんなが興味持つ前に逃げるんだよ!!

海産物が苦手な子に海の生態系説明しても仕方がないだろ!北海道行ってウニ食わせるのが一番なんだよ!!

 

トップを見れば世界は変わるんだよ!!

 

 

と言うことで、今回のブログで少しでも剣道のイメージアップ、そして興味を持つ人が増えることを願っています。

 

 

【伝説の一人目】高鍋 進 氏(神奈川県警察官)

 

もうこの方には言葉での説明などいらない。

「百聞は一見に如かず」とはこの方のためにある言葉である。

 

 

るろうに剣心の志々雄真実は「せいぜい抜刀斎は目にも止まらねぇ速さ。宗次郎のは目にも映らねぇ速さなんだよ。」と縮地の説明をしていましたが、

 

完全にソッチ側の人です(゚д゚)

 

 

画質が悪いというのももちろんありますが、高鍋氏の面はとにかく早い。

美しい姿勢からノーモーションで放たれた打突はまさにショットガン。

たぶん打たれた相手は打ち終わるまで気付いてない。そんな世界です。

 

人間が目で物を捉えて脳に指令を出し、それが体に伝わって動きが始まるまで約0.2秒かかると言われています。

対して一流選手の面は動き始めてから相手の面に竹刀が到達するまで約0.1秒。

 

もうこの時点で剣道という競技が意味不明なんですが、高鍋氏はそんな神速の世界においてまさかの「後出しの権利」を持っているのです。

 

つまり、相手が動き出してから放った面なのに、なぜか高鍋氏の方が先に到達している、という摩訶不思議現象を起こすことができる。

そりゃ審判も間違えるわ、だってタイミングは絶対相手の方が早く打ち出してるんだもん。笑

 

 ちょっと真面目な解説

「説明などいらない」とか言っておいて恐縮なんですが、少しだけ真面目な解説を。

 

もちろんご本人に聞いたわけではないですが、おそらくその秘訣は単純な面のスピード(もちろんスピードも超絶に早い)よりも“間合い”にあると私は考えています。

 

 

で、ここでちょっと“間合い”のご説明(※池嶋の独自解釈)

 

一般の方でも良く知る単語の“間合い”ですが、エヴァンゲリオンのATフィールドみたいなイメージをされている方は多いと思います。

 

でも断言しまう。ATフィールドとは違います。

 

比古清十郎が破軍の不二と戦ってる時に薫が「剣客にとって間合いはまさに剣の結界」と言っていました。

 

でも断言します。そんな説明だから弟子が増えないんです(゚д゚)

※ちなみにあの発言の時の比古清十郎の構えは「霞(かすみ)」です。←言いたいだけ

 

 

私が考える“間合い”とは「ある一定距離より内側」ではなく「自分が有効な攻撃ができる距離」なのです。

 

つまり、遠すぎてもダメだし、それ以上に近すぎてもダメなんです。

 

身長が低い人間(一般的に手も短く間合いは近いと言われている)でも身長が高い人(一般的に間合いは遠い)にも勝てる理論はこれです。

 

 

つまり、本人を中心に正面に向けて円状の線があり、死角となる両脇を除いて、それぞれ面、小手、胴など打突部位や打ち方によって有効な間合いが何重かあります。

 

「間合いの取り合い」とは、この線上に相手を上手く乗せること。しかも相手の間合いの線上には乗らないようにすることです。

相手の線上には乗ってなくて自分の線上に相手が乗った一瞬の少し前に動き出して、その瞬間に打突が到達する。これが剣道における一本であり、よく聞く「間合いを制す」ということなのです。

 

高鍋氏の試合をいろいろ見ていると、とにかくこの間合いのとり方が絶妙です。

相手はすごく無理な体制で打ってるのに、高鍋氏はほとんど飛んでないような打突の時が多いのは、高鍋氏の足と体のさばきが見事で、常に自分の有利な位置に相手を置き、コントロールしているからです。

 

「剣道やってる人って棒なかったら何もできへんのじゃないん?」と思ってる全ての人へ。

 

確かに剣道をしていると、慣れ親しんだ竹刀がないと間合いは狂ってしまいます。

ただし、手元に傘でも枝でも何でもいいです。上手な人だと手刀でもいいかもしれません。

何か間合いを測るものが手元にあれば、剣道経験者は素人相手でもさばける確率は高いと思います。(但し、さばける≠勝てる)

 

 

【伝説の二人目】西村 英久 氏(熊本県警察官)

 

西村氏は201711月に行われた全日本剣道選手権の覇者です。

つまり、現時点で“最強”の剣士です。

 

ここでは決勝の試合をご覧いただきましょう。

省略して観たい人は、下の時間を参考に。

〈一本目〉356

〈二本目〉1040

〈スーパースロー〉1127

 

 

 

報道ステーションで見どころだけまとまって放送されていたので、こちらもどうぞ。

 

西村氏の強さは、なんと言っても決勝で2本決めた「神速の小手」です。

さっきも説明した通り、面はモーションから打突まで0.1秒かかります。

小手は、それよりも早いです。

 

あと一度構えて考えてもらったら有り難いのですが、小手は早く打てるし近いから簡単そうに見えるのですが、実は一番危ない技です。

それは、打突の瞬間に必ず相手にも小手を晒さないといけないからです。

 

 

剣道ではだいたい右手の小手を狙います。(相手を正面に、左側にある小手)

この小手を打とうとすると、必ず真っすぐ正面に構えている剣を少し左にズラさないと打てません。だって小手は相手との正面直線上にないんですから。

 

つまり、小手を打とうと左に剣をずらした瞬間に、相手にも小手が打てる状態になるんです。

 

まぁなんて危ない。まぁなんて捨て身の技なんでしょう。

 

そんな小手だけで全日本選手権を制した西村氏。まさに神速の世界の住人です。

 

 

【三人目】宮崎 正裕 氏(神奈川県警察官)

 

この方こそ、説明のいらない偉人です。

剣道競技史上最高の全日本選手権6度の優勝を誇る、平成の剣豪です。

 

もうこの宮崎氏くらいになってくると、一本技だけの特集動画とかあります。

 

面技特集

で注目してほしいのが130

宮崎氏の相手の攻撃を見てほしいんですが、達人に普通に面を打ち込もうとすると、絶対こうなるんです。

 

 

剣道の基本の構え(正眼の構えと言います)を最初に初心者に教える時、100人いたら100人が同じ指導をします。それは「剣先は相手の喉元に」です。

 

そう。実は正眼の構えには正しい手の位置とか角度とかが決まっているわけではなく、相手の喉元に剣先をつけて相手に立ち入らせないようにするという“目的”からの逆算で構えが決まってきます。(練習の時は目の前の架空の相手の喉に剣先をつけてました。)

 

そしてこれが、初心者から達人まで全員が意識しなければならないというキラーフレーズだから驚きです。もはやそれできてたら他のことはOKって感じで、食事における「いただきます」レベルで大切な不可欠要素です。

 

で、普通にこれが出来てたら、だいたい自分より大きな人が打ち込んできても、喉を守ってるパーツ(突き垂と言います)に竹刀めっちゃ突き立てて止められるんです。

※ちなみにあれ、めっちゃ痛いし怖い(;;;´Д`)ガクブル

 

では、宮崎氏の面はなぜそれでは止められないのか。

 

理由は、技を打つ前の剣さばきです。

 

よく動画を見てもらったら、宮崎氏は打つ直前に相手の竹刀を巻き込んで、自分の体の外に避けさせてるのがわかると思います。

 

私は宮崎氏とお手合わせしたことはありませんが、剣さばきが上手な人に竹刀をコントロールされると本当に気が付きません。いつの間にか自分の防御解除されてて「そんなんなしや~」状態です。怪盗じゃないのにコナン君が洋館で「この手のやつはこうやれば・・・(カチャ)ほらね。」ってやった時くらい意味不明です。ワンピースのCP9のブルーノがドアドアの実の能力者だった時くらい無力感に包まれます。

 

 

 

 まとめ

さぁ、いかがだったでしょうか?

 

少しは「剣道カッコいいー!」「剣道すげー!!」ってなってくれましたか?

 

もちろん今回の3人は、世界一常連国の日本の頂点の方々なので、誰もがあんな風になれるわけでは決してないです。

しかし、試合の攻防もさることながら、例えば日本一になる人の面の付け方や袴がカッコいい、だったり、試合前の礼が美しい、といった、所作や礼儀、ひいては外に滲み出る心構えなど、学べることは非常に多いと思います。

 

 

心・技・体

 

この3つが整って揃わないと一本にならない、ガッツポーズをしたら一本が取り消されてしまうなど、他の競技にはない不思議な世界観を持つ競技です。

一般の人からすると、少し納得のいかない部分もあるかもしれません。もっとエンタメ化してわかりやすくしたり、野球やバレーボールのようなビデオ判定など、導入はなかなか進まないかもしれません。

 

でも消えずに残っているルールや所作というのは、必ず消えない理由があるハズです。

 

そういう意味では剣道は、他の競技が伝えなくなったことを地味に守っていたり、剣道という競技を通してしか伝わらないものを少し多く持っているのかもしれません。

 

地味で、臭くて、しんどくて、よくわからない。

でも、剣道ってカッコいいよね。

 

そう言ってくれる人が少しでも増えることを願っています。

 

 

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