皆さん、こんにちは。阿世賀こと孫市です。
さてさて、先般、池嶋がTEDxKobeに出ました。私も当日応援しに行ったのですが、大変感動しました。彼がそこで伝えたのは、”遊びの価値”でした。これは、ゼロワンのミッションでもあり、かつ、彼自身がつくりたい未来を実現するための手段でもありました。
私は、彼のプレゼンを聞き、その内容に感動しただけでなく、私にとってこの活動は何なのか、何のためにしているのか、それを改めて考えさせられる機会となりました。
今回は、私自身が、この団体で活動する意義をお話したいと思います。
そもそも一般企業(株式会社)とNPOの違いは何か。
一般企業とNPOの違いは何でしょうか。大きな違いは、一般企業は「利益を上げること」がその第一目的であることに対して、NPOは人や社会を変える長期的な「ミッション」の追求が第一目的となります。
一般企業の前提は、永続することです(ゴーイングコンサーン)。そのため、利益を追求し続けなければいけません。しかし、NPOは、その存続自体が目的ではありません。NPOによっては、その究極のゴールを「団体を解散させること」としている団体もある程です。だからこそ、NPOは一般企業と一線を画しています。
といっても、NPOも利益を上げなければ活動を維持できません。非営利なんてキレイごとだけで終わらないことがほとんどです。けれども、この「ミッション」への追求をこだわり続けることがNPOの高潔さであり、私がNPOが好きな理由でもあります。
「何をするか」と「誰とするか」
先に述べたとおり、NPOに最も大事なことは「ミッション」の追求です。つまり、「誰とするか」よりも「何をするか」が大事なのです。
各NPOには、固有の尊いミッション(何をするか)があるからこそ、色んな人がそのミッションに感銘を受け共感し、ボランティア活動に参加したり、会員となって会費を納入したり、支援者として募金や寄付をします。そうやって、共感者を増やして社会を良くしていくのです。 池嶋も、TEDで、我々のミッションである遊びの価値を語ってくれました。
では私自身は、なぜこのNPOで関わっているのか。なにを成し遂げたいのか。その答えは、もちろんゼロワンのミッションを果たすことであるのですが、私自身は、それ以上に大事にしたいことがありました。
それは、「何をするか」ではなく「誰とするか」なのです。
無茶苦茶な主張をしていますが、私が”人”にこだわるには、理由があります。
それは、この団体を永続させたいからです。
私は、これまでゼロワンで活動してきて、この団体には「内向きのミッション」があるのではないかと思っています。 それはゼロワンメンバーが、この組織を通じて成長して、メンバー個人のミッションを実現させる手助けをすることです。
だから、ゼロワンは他のNPOとは違い、仮にミッションを果たしても、その先にある新たなミッションを設定し、組織を永続させたいのです。内向きのミッションである個人のミッションを実現するために力をつける場、助けを求める場として、この団体を残したいのです。
そのために、外遊びに価値を生み出すことや、チャンバラの活動を広めることが終わっても、この団体を残していきたいのです。
人がゼロワンというバスに乗る理由が、「目的地が気に入った」のだとしたら、行き先が変わった時にバスから降りる人が出てくるでしょう。しかし、バスに乗った理由が、「同乗者が気に入ったから」であれば、行く先を変えるのは簡単です。
チャンバラが魅力だからゼロワンにいるのではなく、この仲間と活動できるからゼロワンにいる。そう思える団体にし続けたいのです。
また、私はNPO法人ゼロワンとして活動するだけでなく、行政マンとして多くのNPOの方と触れ合っています。NPOの中には、その壮大で苛酷なミッションにより、メンバーの活動がサポートされておらず、引いてはメンバーの離脱につながり、結果的にミッションの達成につながらない団体を多く見てきました。
これはNPOに限らず、一般企業も含め、今多くの組織で課題になっているのは”組織内部の問題”だと感じています。組織の価値観や目指すべきビジョンを共有するだけでなく、メンバーが互いに楽しませ、仕事が楽しいという環境や雰囲気をいかに作り出すことができるか。
これが実現されれば、結果的にミッションを実現する最短ルートとなると思っています。
多くの経営者に影響を与えている不朽の名著「ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則」の第三章「だれをバスに乗せるか」では、次のような言葉で締めくくられています。
「何を達成できたとしても、時間の大部分を愛情と尊敬で結ばれた人たちとすごしているのでなければ素晴らしい人生にはならないからである。愛情と尊敬で結ばれた人たち、おなじバスに乗っているのが楽しい人たち、失望させられたりはしない人たちと時間の大部分をすごしていれば、バスの行く先がどこであろうと、まず間違いなく素晴らしい人生になる。インタビューの結果からいうなら、飛躍した企業の経営幹部はあきらかに仕事を愛していた。そして、それは主に、ともに働く人たちに愛情をもっていたからだ。」
まさに私が大事にしたいと思う価値観です。
そしてこれからもゼロワンを通じて、一人でも多くの仲間を増やし、愛情をもっていきたいと思っています。
読んでいただき、ありがとうございました。
池嶋が登壇したTEDxKobeの動画が公開されました!!
2015年5月24日(日)に池嶋が登壇した【TEDxKobe】の動画がついに公開されました。是非ご覧ください!!
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