開催実績

2016.03.25(Fri)

東海林大樹 東海林大樹

地方創生の新潮流!?地域活性化にチャンバラ合戦-戦 IKUSA-ができること|茨木ほくちの合戦


ここ数日で少しずつ大阪も春めいてきて、そろそろチャンバラが楽しめる気候になってきましたね。今回の担当はゼロワンの編纂者 東海林です。天気がよかった3月の3連休最終日にとある場所でチャンバラ合戦を開催しました。これまで、チャンバラの運営に関わってきましたが、今回新しくわかったことがあります! それは、チャンバラ合戦は開催した”まち”を見つめるきっかけになるということです。

茨木市北部の地域活性化でチャンバラ合戦を開催!

忍頂寺小学校

今回、チャンバラ合戦は大阪府茨木市の忍頂寺小学校で、茨木ほくちの会と一緒に茨木市北部地域(山三地域)に暮らす方々を対象として開催しました。茨木市は、大阪府と京都府のちょうど間に位置し、大阪ではベッドタウンとして知られています。

茨木市北部地域は隠れキリシタンの里だった!

茨木市北部地域で有名なのが、昔は隠れキリシタンが多く住んでいたということ。キリスト教が禁制となってから、たくさんの人が山奥のこの地域で密かに信仰を守り続けていたと想像すると、目の前の景色が変わって見えました。そして、誰しもが日本史の教科書で見たことがあるはずの、聖フランシスコ・ザビエル像はこの地域で発見されたものです。この事実には、初めてこの地域に訪れたチャンバラ運営メンバーの全員が驚きました!

フランシスコ・ザビエル

茨木市北部地域は人口減少が課題

ベッドタウンである茨木市ですが、それは南部地域に限っての話。チャンバラを行った、北部地域は山間に田園風景が広がり過疎化し始めているのです。
山三地域の人口は現在2,827名で高齢化率は39.2%、12歳以下の人口は102名です。この地域の人口予想として、10年後には15歳以下の子供が4人になり、10年後以降には子供が産まれず15歳から65歳と65歳以上の人口比率が半々になるというデータがあります。(※ほくちの会、簡易シミュレートによる数値)
つまり、このままでは集落の消滅が現実化する可能性が年々高まるのです。そこで結成されたのが茨木ほくちの会です。

茨木市北部地域活性化のために集まった茨木市ほくちの会

茨木ほくちの会とは、茨木市北部地域協議会の名称で、茨木市北部の「見山・清渓・石河」地区を活性化することを目的として2015年4月に発足しました。 先日、完成したという茨木ほくちの会のロゴがこちら。かっこいいですね!

茨木ほくちの会ロゴ

茨木ほくちの会は、2015年6月に農林水産省の「農村集落活性化支援事業」の実施団体に選出され補助金の採択を受けたことで、本格的な活動を開始。2016年1月現在、会員数は55名です。

茨木ほくちの会第一回

協議会として、「得と利益を求めないということ」を決めており、最初の5年間で掲げたビジョンを実現するための体制づくり、そして将来的に茨木市北部地域を活性化していくことを目的にしているそうです。
おもな活動は、ビジョン策定に向けた定期的なワークショップやミーティング、地域活性化の成功事例を持つ地域の視察、山三地域へのヒアリング、茨木市行政と意見交換など。活動内容は、茨木ほくちの会ホームページでまとめられており、ワークショップで使用したスライドが公開されているため、これまでどのような活動があったのかわかりやすいです。
ミッション・ビジョンの策定、活動の目標や締め切りの設定、ワークショップで出される宿題、視察・地域・発信とチームごとの活動など、参加している皆さんが本気で地域活性化に取り組んでいることがわかります。

みんなで真剣にワークショップ

自分たちの地域の弱みを確認

メンバーが入れ替わり発表

茨木市職員の方を呼んで活性化の会議

 

そもそも地域活性化ってなんだ!?

地域活性化や地方創生など、地方をなんとかしようという動きは、2014年頃から安倍政権の大きなテーマとして扱われてきました。地域活性化・地方創生・地域おこし協力隊・IターンUターン・まちおこし・地方移住など、地方や地域に関するワードはたくさんあり、それぞれに意味や解釈の違いがありそうで難しく感じてしまいます。そこで、まず地域活性化について理解するために、茨木市ほくちの会でも講演を行った、地域活性化にかかわりコミュニティデザインという仕事を作った先駆者である山崎亮さんの言葉を引用します。

まちの活性化というのは、まちを構成する一人ひとりが活性化することであり、つまりは「よし、やるぞ!」という活力を得ることのはずだ。「生きていくための活力を得る」ことが活性化であり、多くの人がそう感じることができるようになることが「まちの活性化である」。

茨木ほくちの会とチャンバラ合戦を開催したワケ

では、なぜ今回茨木ほくち会とチャンバラ合戦を開催することになったのでしょうか? これまで、地域イベントなどでは、チャンバラ合戦を開催してきました。

地域開催実績例

しかし、地域活性化に関わるのは今回が初めてでした。 今回の合戦が実現した理由は、茨木ほくち会のデザインなどクリエイティブな部分を担っているのが、私たちNPO法人ゼロワンの理事長 米田だからなのです。

2016年1月時点で、ワークショップを10回、視察1回、地域ヒアリング30団体、ミーティング24回と活動を続けてきた茨木ほくちの会。数々の対話をもってしても築けない住民同士のつながりをつくる手段として、チャンバラ合戦が選ばれました。これまでチャンバラ合戦-戦 IKUSA-に参加した方ならわかるように、チャンバラ合戦は年齢性別問わずに誰もが笑顔で楽しめる、参加型合戦エンターテイメント。

地域住民の世代を超えた交流が目的だった今回の合戦は、どんな様子だったのか見ていきましょう!

いざ、茨木ほくちの合戦へ!

今回の開催は、ゼロワンのスタッフが4名と茨木ほくちの会の若手メンバーのみなさんで運営しました。これには、ゼロワンの運営スタッフだけでなく、地元のメンバーと一緒にやることで、一体感や地元の方が自分たちで作っていっているという意識が生まれる効果があります。

開始前からはやくも白熱した合戦がスタート!

参加時間に合わせてぞろぞろと集まってくる住民のみなさん。

チャンバラの受付

チャンバラの受付後はバンドを腕に巻く

受付を済ませた子供を中心にスタッフのレクチャーがはじまり、開始前からチャンバラ合戦が繰り広げられていました。

チャンバラ合戦-戦 IKUSA-レクチャー

刀をもって勢い良く走りだす

女の子だってチャンバラします

開始時間には地域住民およそ50人の参加者が集まりました。比率はだいたい子供と大人で半々。 茨木ほくちの会でチャンバラ合戦の準備をしてくださった方の挨拶に続き、ゼロワンスタッフによるチャンバラのルール説明。

茨木ほくちの会の説明

チャンバラ合戦ルール説明

すぐに盛り上がった茨木ほくちの合戦

まずは、2チームに分かれてチーム戦がスタート!!

だいたいのチャンバラ合戦では、探り探り遠慮しあって斬り合いがはじまるものの、今回の茨木ほくちの合戦では最初からいたるところで激しい戦いが繰り広げられました。この理由は、おそらく参加者が住民同士でありお互いのことを昔からよく知っていたからでしょう。
(…決して地域内でのいがみ合いなどありません笑)

チャンバラ合戦チーム戦

勝利の咆哮

おばあちゃんは僕が守る

IKUSA史上もっとも謙虚な大将戦?

チーム戦のあとは、大将戦へ。 各チーム陣羽織を着る大将を決めて、作戦会議をしてチームごとに掛け声で気合を入れます。

円陣組んでいくぞー

大将戦では、合戦をはじめる前にそれぞれの大将に、合戦への意気込みを宣言してもらいます。 今回は4人が大将となりましたが、みなさん相手を威嚇することなく和やかな宣言とお辞儀が続きました。

チャンバラ合戦 大将戦の様子

チャンバラ合戦 大将戦の様子

子どもだって容赦しない

獲物をみつけて大喜び

激しい攻防

作戦が勝敗をわけるサバイバル戦

次の合戦はサバイバル。 3チームそれぞれに、同じ数の命が配布されます。そのため、自チームの命がなくなるまでは何度でも生き返ることができます。また、命を失った侍(参加者)は、自分の命を拾えず落ちている命はほかのチームの侍が拾って自チームへ持ち帰れるのです。制限時間内により多くの命を集めたチームが勝者となります。そのため、なるべく死なない、または相手の命を素早く拾うことが求められます。

刀と命を配る

作戦会議は超重要です

俺に任せろ

間合いをはかりつつ隙を窺う

命獲ったりー!

大人は楽しくてしょうがない

子供のチームワークが抜群な理由

次の合戦は子供VS大人。 今回の中学生以下の参加者は年齢が違っても、みんなものすごく仲良しでした。話を聞くと、小学生の人数が少ないため、体育の授業などは学年が違っても全校生徒でおこなっていたようです。そのため、中学生の面倒見が良く小さい子供たちはお兄さん・お姉さんの言うことをよく聞いていました。
これは非常に特徴的でした。都市部では見られない古き良き時代の素敵なシーンを見れた気がします。その素晴らしいチームワークもあってか、大人7人VS子供14人で2戦行ったのですが、なんと子どもたちが2回とも勝ってしまうという状態に。戦う前は自信満々だった大人の方々は首をかしげていましたね(笑)

命と刀を配られる子どもたち

子どもたちで作戦会議

武士の情けで女の子には優しく戦う

囲まれる武士

男女の中学生武士が勝ち残り!

次の合戦は、子供VS子供 大人VS大人をおこない、最後の合戦は恒例のバトルロワイヤル。 自分以外は全員敵。この日、最強の武士を決める戦いです。

早く敵を斬りたくてしょうがない

早くこどもを斬りたくてしょうがない

戦い方は人それぞれ

生き残ったのは、これまでの合戦で目立った動きをしていた中学生の2人。

最後まで、激しい戦いでタイムアップ! 茨木ほくちの合戦ではこの2人が最強の武士となりました。

一対一の戦い

武士と撫子

地元のごちそうをめしあがれ

みんなで思いっきり身体を動かした合戦のあとは、お待ちかねの……ランチタイム! メニューは茨木市北部地域産の卵をつかった卵かけご飯と豚汁でした。

朝採れたての新鮮卵

写真のように、黄身の色が濃い卵やレモン色の卵など数種類が用意されており、すごくおいしかったです。豚汁には、地元の野菜が使われ、外で冷えた身体を温めてくれました。 今回頂いた卵を育てている方からのコメントも。

新鮮な卵の説明

また、山三地域で有名な「三島独活(うど)」のきんぴらや味噌和えも振る舞われました。うどは慣用句の「うどの大木」でも言われる茎の高さが約65cmになる野菜です。この三島独活は、なにわの伝統野菜として認定されているものの、現在栽培しているのは山三地域の千提寺farmさんのみだそう。そんな貴重なうどをはじめて食べましたが、シャキシャキした食感でとてもおいしく、お酒のつまみにもなりそうです。

茨木ほくちの会ホームページでも、チャンバラ合戦-戦 IKUSA-のレポートが更新されています。参加した地域の方が、チャンバラ合戦にどんな印象を持たれたのかがわかります。ぜひご覧ください。

給食室での一コマ

IKUSAの後はUTAGE

地域に活力を与えるチャンバラ合戦-戦 IKUSA-

茨木ほくちの合戦の帰り道に思い出した、マンガ「ONE PIECE」で感動した場面があります。

ONEPICE 19巻

それは、アラバスタ王国で内乱・戦争が起きている時に、国王のコブラが「いいか、国とは人なのだ」と発言したところです。なによりも国民を大切にしていることがわかりますよね(T_T) 国がどんな状況になっても、「国を大切に思う意志を持った国民がいれば、また国は再生される」とこの国王は説きます。

つまり、国を構成するひとつひとつのまちでも「まちも人なのだ」といえるのではないでしょうか? これまで運営に関わったチャンバラ合戦のなかで、1番なごやかで和気あいあいとした雰囲気だったのが、今回の茨木ほくちの合戦です。この雰囲気をつくっているのは、参加したこの地域に暮らす人達。広く告知して開催するチャンバラ合戦では、参加者同士が知り合いであることは少ないです。そのため、どこかよそよそしい雰囲気が出てしまいがちになります。しかし、茨木ほくちの合戦では、子供と大人、子供同士と大人同士が遠慮しながら相手の様子を探りあう気まずさは、ほとんど感じられませんでした。さらに、私たちスタッフに対しても、あたたかく接していただき受け入れられていることを実感しました。

今回のチャンバラ合戦の運営では、これまで以上に元気をいただけました。ここで、コミュニティデザイナーの山崎亮さんの言葉をふたたび引用します。

まちの活性化というのは、まちを構成する一人ひとりが活性化することであり、つまりは「よし、やるぞ!」という活力を得ることのはずだ。「生きていくための活力を得る」ことが活性化であり、多くの人がそう感じることができるようになることが「まちの活性化である」。

チャンバラ合戦でもっと”まち”が好きになる

みんな行くぞー!

まちに住む人たちが集まってチャンバラ合戦で遊び、地元のおいしいご飯を食べる。参加した人たちの表情や様子を見ていると「楽しい・おいしい」を一緒に分かち合うことが「生きていくための活力」の源になると確信しました。チャンバラ合戦をとおして、おなじ”まち”で暮らす”人”の交流が生まれれば、自分が住む”まち”と”人”をより知ることができ、生きていくための活力が高まるのです。

地域を活性化させるには、この活力をもとにした行動が必要です。”1人でできる行動”、”10人でできる行動”、”茨木ほくちの会でできる行動”、”地域の人とできる行動”、”茨木市(行政)とできる行動”など、目指す姿によってともに行動する人数が異なります。
今回のチャンバラ合戦に参加したことで、「新しい友達ができた」「昔の同級生に再会できた」「この人たちと自分が住むまちになにか貢献したい」など、“人”や”まち”を中心とした行動が、これからこの地域で生まれていくでしょう。

“人”が活きれば”まち”も活きる、それはきっと活性化の第一歩

冒頭で、『チャンバラ合戦は開催した”まち”を見つめるきっかけになる』と書きましたが、“まち”とは”人”なのです。今回、はじめて茨木市北部地域を訪れましたが、チャンバラ合戦をとおして知り合った人たちと機会があれば、この場所でまた一緒に遊びたいなと思います。

全国で、地域をなんとか活性化させようと住民同士で議論しても、なかなかうまくいかない場合もあるでしょう。そんな時は、年齢性別問わずに誰もが笑顔で楽しめる、参加型合戦エンターテイメント『チャンバラ合戦-戦 IKUSA-』で住民同士が交流することによって、まずは「生きていくための活力」を得てみてはいかがでしょうか?

IKUSAは老若男女問わない外遊びで、世代間ギャップと歴史を超えて生きる活力を得る地域の活性化に最高のツール

軍議となる作戦会議これまで、全国各地の開催でたくさんの方に楽しんでいただいてきたチャンバラ合戦-戦 IKUSA-。簡単なルールで初対面の人と一緒でも楽しめるため、チームビルディング(組織作り)人と人との結びつき(関係強化)が図れます。また、認知の低い地元の歴史や知られざる背景を楽しい体験とともに知る良いきっかけにもなると大好評です。

現在、日本全国いくつかの所からこういったオファーを頂いておりますので、地域活性化の中にチャンバラ合戦-戦 IKUSA-が取り入れられているのを目にする機会が増えてくるかもしれません。
日本にはまだまだ眠っている、史跡・歴史ストーリー・文化・風習があります。日本一周の旅を通して経験した事を元に、チャンバラ合戦の案に行き着いた理事長米田は語ります。
「日本中にあるものとIKUSAを上手く活用すれば、本当に世界中から人を呼べると思うし、何より我々日本人が自分たちのことをもっと知ること、もっと好きになることが出来るようになる!……まぁ、でもそんなの全て関係なくしても、単純にめちゃくちゃ楽しいよね(笑)」

最後に…

古きよき時代に、木の枝を振り回して遊んでいた子どもたち。ドキドキワクワクしてしかたなかった。しかし、怪我して危なかったと高齢の方によく聞きます。茨木ほくちの会でも同じでした。
「これは危なくないし、本気で遊べる。年齢あまり関係ないし本当に楽しくて昔を思い出した」
こういった声はよくいただきます。子どもたちは言わずもがな、刀を持ったら今も昔も振ってしまうのは、古くからDNAに刻み込まれた日本人の性なのかどうなのかはわかりません。

イベント後に「子どもや孫が帰ってからもチャンバラで遊び続けています。刀と命のセットをいくつか売って頂けませんか?」とご連絡を頂き嬉しい限りでしたが、残念ながらゼロワンではまだまだ非売品となっています。

しかし我々のビジョンの一つに、”そこかしこでチャンバラで遊ぶ子どもたちの屈託ない笑顔があふれる風景”があります。”体育館の倉庫に刀と命があって、体育の時間や自由時間にチャンバラが行われる”なんてものもメンバー一同で考えていたりします。
実現するかどうかは、これからの我々次第。より多くの笑顔を生み出し、地域に活性化をもたらすために邁進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

次はあなたの”まち”で「いざ、戦、開始〜!!」

チャンバラ合戦-戦 IKUSA-お決まりのポーズ

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次回合戦予告!

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岐阜県
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第二次春里合戦 in 春里公民館まつり